テレビの歯磨きのコマーシャルで歯石という言葉が良く登場しますが、歯石ってどんなものか聞かれるとしっかりした答えができなかったりしませんか?
歯石と良く似ている歯垢という言葉も良く聞かれますね。
歯垢はプラークとも言われますが、案外食べかすと思っている人も多いのではないでしょうか?
実は私も最初はあまり区別がついていませんでした。
食べかすは単純に噛み砕いた食べ物が歯と歯の隙間に残ったものです。
一方歯垢(プラーク)は口腔内にいる細菌が歯の表面に付着し増殖したもので、1㎎の歯垢の中に1億個もの細菌がいるとも言われてます。
この歯垢(プラーク)は歯の表面に溜まりこびりついているもので、物理的に歯ブラシで擦り落とさなければ取れないんですね。
歯石は、歯の表面にできた歯垢(プラーク)が唾液中のミネラルと結びつき石灰化してしまったものです。
歯垢(プラーク)の段階でしっかりと歯磨きをして溜まりにくくすれば落とすことができますが、歯石になってしまうと歯ブラシだけでは簡単に落とすことができません。
この記事では、歯石がなぜできるのか?そして溜まりにくくするのはどうすればよいのかを検証してみます。
目次
歯石が溜まるとどうなるの?
では、歯垢(プラーク)から歯石になってしまうと体にどのような悪影響を及ぼすのでしょうか?
実は以外に思われるかも知れませんが、歯石は歯に付着した石のようなものなので、歯垢(プラーク)のように、すぐに悪影響を及ぼすものではありません。
ただ、歯石の表面はざらざらとしていて、歯垢(プラーク)が付着しやすくなってします。
その結果、以下に挙げるような症状を起こす可能性が高くなってしまいます。
① 歯の黄ばみ
歯石の表面はざらざらしているため、着色汚れが付きやすく、歯の黄ばみが酷くなります。
② 口臭を発生
歯垢(プラーク)の中いる細菌は口臭の原因となる悪臭を発生します。
③ 歯周病になりやすくなる
歯石の表面はざらざらしていてため、でこぼこしており歯垢(プラーク)が付着しやすく普通の歯磨きでは簡単に落とすことができません。
そのため、歯石を原因に歯垢(プラーク)が増えて、歯周病の進行を早めてしまうことになります。
④ 他の疾患を引き起こす
歯石に付着した歯垢(プラーク)にある細菌は、歯肉の血管から体内に侵入し、糖尿病や動脈硬化、心臓病の原因になる可能性があります。
口腔内に歯石ができて歯垢(プラーク)が多くなったまま放置してしまうと思わぬ思い病気を誘発する危険があるんですね。
どうして歯垢や歯石は放置されやすいのか?
初期の段階で歯垢(プラーク)を放置し、それが歯石になってしまうまでどうして手当されないのか、なぜ歯石が溜まりにくくするようにできないのか、それにはいくつかの原因があります。
① 歯周病の怖さを知らない
ある調査によると30代~60代の8割近くの人が歯周病になっていると言われています。
ただ、歯周病は虫歯と違って、初期にはほとんど傷みを感じることがありません。
歯石がなぜできるのかの答えの1つがあります。
そして、歯石を溜まりにくくするための処置がなされないため、自覚症状がなくても、かなり歯周病が進行している可能性があるわけです。
そして、もっとも問題なのは、歯周病によって歯を失う確率が虫歯以上に高いという認識に乏しいことが放置される原因の一つではないでしょうか。
この認識が高ければ、なぜ歯石ができるのかに興味を持ち、歯石が溜まりにくくする方法を考えると思うんです。
② 歯垢(プラーク)や歯石が歯周病の原因になっている認識が欠けている
歯周病にはその過程において、歯肉炎と歯周炎に分けられます。
・歯周炎-歯茎の上皮付着部位というとことから破壊され歯を支えている土台となる
歯槽骨と言われる部分が侵食された状態
歯周炎になってしまうと、歯はその土台を失いグラグラとした状態となり、いずれ抜けてしまう運命を辿ることになります。
こうなることが分かっていれば歯石を溜まりにくくする方法を実践するのではないでしょうか。
歯石を溜まりにくくするためにできることは?
そこで、歯石はなぜできるのかを知り、普段の生活で歯石を溜まりにくくするための方法を紹介します。
そもそも歯石になってしまうのは、歯垢(プラーク)を放置してしまったことが原因です。
歯垢(プラーク)は放置された状態だと、2~3日で歯石になってしまうと言われています。
一度歯石になってしまうと、自力で取り除くことは難しくなってしまうので、歯垢(プラーク)が歯石になってしまう前にケアすることが大変重要です。
実は歯磨きの最大の目的はこの歯垢(プラーク)を落とすこととまで言われいます。
この意味をしっていれば、歯石がなぜできるのかの答えもすぐに導きだせるでしょうし、歯石を溜まりにくくする以下のような方法を積極的に日常生活の習慣として実践できると思います。
そして、歯石が溜まりにくくするためには歯垢(プラーク)の段階で取り除く必要があり、そのための方法として正しい歯磨きが有効です。
では、具体的に1つずつ正しい歯磨き習慣ができているか見てみましょう。
① 歯磨きの方法
・歯垢(プラーク)の付きやすいところを知ってしっかり磨く
歯石に進行してしまう歯垢(プラーク)が溜まりやすい部は、【歯と歯の間】【歯と歯茎の境目】【歯と歯の噛み合わせ部分】です。
この3ヶ所を意識するだけでもかなり変わってきます。そして、歯ブラシだけで落とせない部分は、歯間ブラシやデンタルフロスを使いましょう。
・歯ブラシの当て方や動かし方、チカラ加減を意識する
常に毛先が歯の面にしっかり当てる、そして、あまりチカラを入れず軽く磨き、動かす範囲は1~2歯ずつ細かく動かすようにしましょう。
・歯ブラシの持ち方
以外と上手く出来ていないのが歯ブラシの持ち方です。握り方には2種類あって、にぎって持つパームグリップと言われるのと、鉛筆のような持ち方のペングリップです。
磨く場所によってうまく使い分けるようにしましょう。いずれにしても強く擦りすぎることが多いので、ペングリップを多く使うことをおススメします。
② 生活習慣
・食後はすぐに歯を磨く
食事をした後は、口腔内が酸性状態になり、中性の状態に戻るまでに40分ほど時間がかかります。
酸性状態が長く続くと虫歯ができやすい状態になってしまうので、食事をしたらすぐに磨く習慣をつけましょう。
※ここで、食後30分以内に歯磨きをすると歯を傷つけてしまう」という報道について説明します。
この食後の歯磨きの時間に関しては、虫歯予防と酸蝕症予防の話がごっちゃになっています。
結論から言うと、虫歯予防の場合には、食後すぐに磨く。そして、酸蝕症の場合には、食後30分経ってから歯磨きをするというのが正解です。
日本人の一般的な食事の場合すぐに歯磨きをすると歯が溶けるということはありえないと言われています。
逆に食後に歯磨きしない状態の場合の方が、歯垢中の細菌で産出された酸によって歯が溶けることになるので、食後すぐに歯磨きの習慣をつけましょう。
・就寝の前の歯磨きはより丁寧に
眠っている間は、唾液の分泌が少なくなり口の中は細菌が増殖しやすい状態になっています。特に睡眠の際に口呼吸する人は要注意です。
そのため、少しでも細菌の繁殖を抑えるために就寝前の歯磨きが重要になります。
歯石を溜めない方法のまとめ
いかがでしたか?
ある程度歯石がなぜできるのか、そして歯石が溜まりにくくするにはどうすればいいのかという問いの答えが見えきたのではないでしょうか。
また、人の口の中には多くの細菌が存在します。
細菌が増えてくると細菌から発生する菌によって、前述の通り歯周病を引き起こしたり、口臭の原因になったりします。
そして、細菌の塊である歯垢(プラーク)が歯に付着すると、歯の黄ばみになり、さらに放置しておくと歯石となって、歯磨きでは取れなくなってしまいます。
歯石になるのを予防するためには、歯垢(プラーク)の段階で歯磨きでしっかり除去する必要がありますね。
歯石にまでなってしまうと、歯科医院に行って除去してもらわなければいけなくなります。
そこで、歯石を予防する方法のひとつとして、歯磨きに加えてホワイトニンググッズを使う方法もあります。
歯の黄ばみをOFFにすることをメインに開発された、「ディエム」です。
酸化チタンの光触媒作用を応用して、歯に付着した着色汚れを除去するという特徴がありますが、実は 歯石の沈着を防ぐゼオライト が配合されています。
歯石を予防することは、歯の黄ばみや口臭予防、そして歯周病を予防することにもなるので、お口のトラブルで悩んでいる方におススメです。