実は歯のホワイトニングを知ったときに、勘違いをしていたことがあります。
それは、美容歯科などで行なうホワイトニングと自宅で行なうホワイトニングを混同していたんです。
毎回通うたびにホワイトニングを美容歯科で行なうホワイトニングは、オフィスホワイトニングと呼ばれるのは、わかりやすいですよね。
でも、最初は通院してマウスピースを作った後は、自宅でホワイトニングするホームホワイトニングと通販などでホワイトニンググッズを購入して行なうホワイトニングの区別が恥ずかしながら付いていませんでした。
そこで、改めてですが、ホームホワイトニングと自宅で出来るホワイトニンググッズの違いをわかりやすく解説したいと思います。
目次
ホームホワイトニングだけど通院が必要?
混乱の元はホームホワイトニングという名前なのに通院する必要があることです。
ホームホワイトニングというからには自宅で出来るもので、通院は必要ないだろうと思ってしまいませんか?
もしかしてこんな勘違いをしているのは私だけかもしれませんが、未だに別の名称の方がわかりやすいのにと思ってしまいます。
とはいえ、今はその名称が通説になっているので仕方がありませんね。
そこで、まずは、美容歯科で行なわれるホームホワイトニングを含めたホワイトニングの種類を解説します。
歯のホワイトニングはもともとアメリカで実用化された技術のことで、歯の表面に当たるエナメル質に染み付いた汚れや着色を漂白すること言葉として日本に伝わりました。
意外にもその歴史は浅くて、1989年頃でまだ30年ほどしか経っておらず、日本で行なわれるようになったのはさらに最近のことになります。
広い意味でのホワイトニングは、コーヒーや緑茶、タバコのヤニなど歯の表面に付着したものを取り除くことです。
そして、それは歯を白くする効果を目的に作られた市販のホワイトニング用歯磨き粉やデンタルリンス、マウスウォッシュなど家庭で使うものから、美容歯科などで歯を削って行なう治療や歯を漂白して白くするまで多岐わたっています。
そこで問題のホームホワイトニングという言葉が出てくるのですが、美容歯科など歯科医院で行なわれるホワイトニングの1つをホームホワイトニングと名付けられるようになりました。
美容歯科や歯科医院で行なわれる大きな意味でのホワイトニングは他にもありますが、この記事では歯に染み付いた色素を漂白するホワイトニングに絞って解説します。
① オフィスホワイトニング
もともとホワイトニングはアメリカから入ってきた言葉で、一説によると1991年にDr.Friedmanによって開発された手法です。
オフィスホワイトニングは、1991年にDr.Friedmanによって開発され、アメリカ松風から”Hi-Lite”が発売されています。
現在のすべてのオフィスホワイトニング剤の原型になっています。
1999年にはNASAの科学者だったDr.John Warner とリサーチャーのEric Montgomeryによって全体の歯を1時間で白くできる画期的な
ホワイトニングシステム“ブライトスマイル”を開発し、多くの特許を取得しました。このブライトスマイルは現在のマルチアーチ
(上下の歯に光が当たるようなライト)ホワイトニングの原型になっています。
引用:歯のホワイトニングの歴史
オフィスホワイトニングは、美容歯科などで行なうホワイトニングの中でもっとも高濃度のホワイトニング薬剤(過酸化水素や過酸化尿素)を使用していて、1回の施術でも効果が出やすいといった特徴があります。
通院に必要な回数は、もともとの歯の汚れぐらいやどの程度まで白くするかによって変わりますが、1回当たりの施術時間は60分が目安で、3~6回ほど通うことが多いと言われています。
② ホームホワイトニング
オフィスホワイトニングよりもやや早い1989年に開発された手法です。
ホームホワイトニングが実用化されたのは1989年で、それまで歯肉炎の治療に使用していた過酸化尿素に、歯を白くする作用があることを偶然に
発見し、Dr.MunroのグループとDr.Haywood&Dr.Heymanのグループがほぼ同時に発表しました。
その後Dr.Haywood&Dr.Heyman の研究を元にOmni社(現在は3M社に吸収)から世界で初めてのホワイトニング剤”White&Brite”として発売され
ました。
引用:歯のホワイトニングの歴史
オフィスホワイトニングはすべての過程を医師の監修のもとで行なわれますが、ホームホワイトニングは自身で行なうホワイトニングです。
ここが私が混乱したところなのですが、ホワイトニング用の歯磨き粉を使ったり、もう少し本格的な酸化チタンなどの光触媒作用を使ってLEDライトを照射するといったホワイトニンググッズを使う場合にはホームホワイトニングとは呼びません。
その最大の違いは、ホワイトニンググッズを使う場合、美容歯科や歯科医院に行く必要はありません。
今通説になっているホームホワイトニングは、あらかじめ美容歯科や歯科医院で自分の歯にあったマウスピースを作成してもらい、専用の薬剤をマウスピースに塗布して、後は自宅で毎日行なう方法です。
つまり、必ず最低1回は歯科医師のいるクリニックに行く必要があります。
オフィスホワイトニングと比べると時間がかかり、およそ2週間で効果が出る人が多いと言われています。
③ デュアルホワイトニング
美容歯科や歯科医院で行なわれているホワイトニングの1つにデュアルホワイトニングがあります。
オフィスホワイトニングとホームホワイトニングの良いところを取った方法で、色が戻りにくく仕上がりも良くなるもっとも効果の高い方法です。
ただし、コストがかかることと、人によっては痛みが出る場合があります。
ホームホワイトニングのメリットとデメリットとは?
それでは本題のホームホワイトニングのメリットとデメリットを解説しますね。
まずはホームホワイトニングのメリットから解説します。
① ホームホワイトニングのメリット
・ホームホワイトニングでは一旦マウスピースを作成してしまえば、薬剤を購入するだけで何度でも自宅で施術を行なうことが出来る
・ほかの方法の場合には通院が必要だが、ホームホワイトニングならマウスピースを作る時と薬剤を購入するとき以外は通院する必要はないので費用も少なくて済む
・ホームホワイトニングは歯の象牙質から漂白する。低濃度の薬剤でじっくりと時間をかけて歯を白くしていくので、色戻りがしにくく仕上がりも自然
・ホームホワイトニングは医師でない本人が自宅で施術を行なうため、刺激の少ない薬剤を使用するので知覚過敏になりにくい
費用を抑えることが出来て、効果も長続きするのが大きなメリットですね。
次に、ホームホワイトニングのデメリットを解説します。
② ホームホワイトニングのデメリット
・効果が出るまでに時間がかかるので、結婚式など時間が限られている場合には向いていない
・白さの調整が難しい。オフィスホワイトニングは歯科医が行なうので希望の白さに近づけやすい
・通常ホームホワイトニングの場合、マウスピースを2時間ほど装着する必要があるので、マウスピースを装着していることに強いストレスを感じる人には向いていない
・ホワイトニング後は着色しやすい状態になっているので、食事制限が必要。施術後12時間~24時間の間で控えた方がよい飲食物としては、カレー、チョコレート、コーヒー、赤ワイン、緑茶など色の濃い飲食物がある
マウスピースを付けている時間が長いことと、飲食物に制限があるところが大変かもしれませんね。
自宅で出来るホワイトニングとは?
記事のはじめの方にホワイトニングは広い意味でいえば自宅で簡単に行なえるホワイトニンググッズも含まれると言いました。
これらのホワイトニンググッズのメリットは、1回も美容歯科や歯科医院に通院する必要がないことです。
また、通常美容歯科で行なうホワイトニングは保険の対象外なので、どうしても高額になってしまいます。
その点では、ホワイトニンググッズは手軽に安価で行なうことができるというメリットがあります。
ホワイトニンググッズもいろいろなタイプがありますが、歯のマニキュアや消しゴムなどを除くと、大きく二つのタイプに分けることができます。
1つは、ホワイトニング用の歯磨き粉を使う方法です。
市販のホワイトニング用歯磨き粉の場合は値段の高くなる材料を使っていないため、あまり効果が期待できませんが、通販などで取り扱われているものを使えば、黄ばんだ歯を元の白い歯に少しでも近づけることが出来そうです。
もう1つは、美容歯科などでも行なわれているような、薬剤を歯に塗布してLEDライトを当て、光触媒作用を利用したホワイトニンググッズを使う方法です。
この場合には、ホームホワイトニングのデメリットであった、2時間マウスピースをつけておく必要はなく、2分から10分ほどで行なえるものが多いです。
ただ、デメリットもあります。
それは、自宅で専門家の指導なしに行なうため、薬剤の濃度はホームホワイトニングと比較しても低濃度になってしまいます。
結果として、その効果はホームホワイトニングに及びません。
ホワイトニングの効果の高さをとるのか、それとも効果は高くなくても気軽にホワイトニングできる方をとるのかは、使う人の悩みの深さによって変わってくるのではないかと私は思います。
昔に流行った「芸能人は歯が命」と言われるような立場の人であれば、もっとも効果の高いデュアルホワイトニングがおススメですし、人に不快感を与えない程度に歯を白くしておきたいのであれば、自宅で簡単に行なうホワイトニンググッズでも十分なのではないでしょうか。
まとめ
いかがでしたか?
歯のホワイトニングは何を一番基準とするのか(効果・価格など)を決めてから取り組むことをおススメします。
もし、あなたが今すぐに真っ白な歯になりたいわけではないけれど、年齢とともに歯の黄ばみを感じ、ケアをしたいと思っているならば、上記で紹介したLEDライトを当てて光触媒作用を利用したホワイトニンググッズを試してみられたらどうでしょうか。