光触媒効果のある成分とは何?どうして歯が白くなるの?

歯の黄ばみを取ろうとして研磨剤の入った歯磨き粉でゴシゴシ磨くと、返って歯に傷が付いて着色しやすくなると言われていますね。

着色した汚れを取るために良い方法としては、歯に付いた汚れをまず浮かすこと。

さまざまなホワイトニンググッズがありますが、ホワイトニングジェルに良く配合されているのは、ポリリン酸ナトリウムメタリン酸ナトリウムです。

また、最近になってよく使われているのが、光触媒という効果を利用するタイプのホワイトニンググッズです。

でも、光触媒ってどんな仕組みなのでしょうか?

この記事では、光触媒の仕組みから見た歯のホワイトニングについて解説したいと思います。

目次

光触媒とは?

まずは、光触媒って何なのか?といった疑問にお答えします。

光触媒は、太陽や蛍光灯(LEDも含む)などの光を受けると、光が当たった場所に強い酸化力が発生し、その部分に付着した有機物や細菌などを除去する仕組みのことを言います。

もう少し光触媒について詳しく説明しますね。(少し難しい表現も出てきますので、興味のない人はここはすっ飛ばしていただいても大丈夫です。)

① 太陽や蛍光灯(その中でも紫外線)が当たる

ZEROクリスタル LEDライト

光触媒(いくつかの成分が該当します。後ほど解説します)に光(紫外線)が当たると、電子が飛び出してきます。

この際に電子が抜けた穴のことを正孔(ホール)と呼び、そこはプラスの電荷を帯びている状態です。

② OHラジカルが表れる

正孔には強い酸化力がり、水中に存在するOH-(水酸化物イオン)などから電子を奪います。

この時に電子を奪われたOH-は非常に不安定なOHラジカルになります。

※OHラジカルは正式名称:ヒドロキシルラジカルで有機物、糖質や資質などのあらゆる物質と反応しやすくなる活性酸素

③ 有機物を分解する

OHラジカルは強い酸化力を持ち、周りにあるあらゆる有機物から電子を奪います。

OHラジカル自身が安定した状態になろうとするわけです。

こうして電子を奪われた有機物は分解されて、最終的には二酸化炭素や水となって空気中などに発散されていきます。

この有機物を分解するという作用が光触媒の大きな特徴ですね。

光触媒効果があるのはどんな成分?

光触媒効果を持っている私達の身近にある成分で有名なのは、酸化チタンです。

酸化チタンは、歯磨き粉や化粧品、塗料などにも使われており、特に白色の顔料として使用されていますね。

酸化チタンはルチル型とアナターゼ方の2種類がありますが、光触媒に使われるものはアナターゼ型の結晶構造を持つものが使われています。

光触媒としては、酸化チタンが知名度も使用例も多くありますが、もう一つだけ光触媒反応を起こす成分として酸化タングステンがあります。

酸化タングステンを使うことで、分解しにくい揮発性有機化合物でも完全に酸化分解することが可能になってきています。

光触媒効果を使っている身近な例

少し小難しい話になってきましたが、光触媒の効果を利用したものは、実は私達の意外に近くにあるんです。

① 空気清浄機

ZEROクリスタル 空気清浄機

1990年~2000年頃に遡りますが、その当時シックハウス症候群と呼ばれる健康被害が増加しました。

そこで開発されたのが、光触媒技術を応用した家庭用空気清浄機です。

従来のタイプの空気清浄機もありましたが、家庭用クーラーを見てもわかるようにフィルターによってホコリなどを吸着するタイプなので、吸着が限界までくると性能の低下が起こります

一方光触媒を使っている場合には、吸着された物質は光触媒反応で分解されるため、理論的にはいつまでも浄化機能が続きます。

2007年には東海道新幹線の新型車両N700系に光触媒の仕組みを用いたタバコの脱臭装置も設置されるなど、多くの分野の活用されています。

② 自動クリーニング製品

・光触媒ガラス

光触媒成分がコーティングされた窓ガラスが登場しました。

原理は光触媒の酸化分解力と超親水性によって汚れが取り除かれキレイな状態をキープできます。

超親水性を持っているので、雨の日でもガラス曇りがなく、窓の外の景色が良く見えるメリットもあります。

・光触媒タイル

ZEROクリスタル 光触媒タイル

1992年頃、院内感染が問題視されていたときに、空中に浮遊する菌を除去する目的で光触媒タイルが開発されました。

手術室の壁と床を光触媒タイルにすることで、実際に空気浮遊菌が激減したことが分かりました。

また、高層ビルの外壁や窓などに光触媒の技術を用いることで、付着した汚れが自然と落ち、清掃の手間が少なくなり、費用も削減にもなり今では数千棟ものビルで使用されています。

光触媒で歯が白くなるメリットとは

そこで、光触媒を使って歯が白くなることが考え出されたわけですが、そこには光触媒によるいくつかのメリットがあります。

① 歯にやさしい

美容歯科などでホワイトニングすると、過酸化水素などの強い薬剤を使うので歯の表面を溶かすことになります。

その点、光触媒の仕組みを利用すると歯の表面の落ちにくい汚れや色素の着色を浮かして除去し、その人が本来持っている歯の色に近づけることができます。

歯を傷めずに歯をが白くなる歯に優しい方法です。

② 口臭予防になる

ZEROクリスタル 口臭予防

光触媒を使うと口臭の原因になる細菌も除去するので口臭の予防にもなります。

③ 差し歯などの人工の歯に使える

従来の方法では、差し歯などには使えませんでしたが、光触媒を使うと差し歯、セラミック義歯、インプラント歯に使用が可能です。

光触媒でどうして歯が白くなる?

光触媒はさまざまな製品に使われていますが、歯磨き粉に使われたときにどのような仕組みで歯が白くなるのでしょうか?

光触媒を使って歯が白くなる仕組みの流れを以下に解説しますね。

① 歯に歯垢(ステイン)付いた状態

食生活などでコーヒー、紅茶、ワイン、チョコレートなどの色の濃い飲食物をよく摂取する人は、歯に色が着色し黄ばみの原因になります。

② 歯に光触媒を起こす成分を塗布しLEDライト当てる

光触媒のある成分を歯に塗布すると、歯垢(ステイン)の周りにその成分が吸着します。

そのままでは変化は起こりませんが、LEDライトを照射すると歯の表面で光触媒反応が起きます

③ 光触媒反応で汚れが浮き上がる

LEDに含まれる紫外線を受けて光触媒反応が起こり、歯の表面についた歯垢(ステイン)が浮き上がります

その状態でブラッシングを行なうことで、汚れの原因を取り除くことが出来ます。

④ 光触媒の成分が歯をコーティング

いくら歯の汚れを浮き上がらせても、そのままでは歯垢(ステイン)が再付着する可能性があります。

しかし、光触媒反応の際に使用されている成分が歯をコーティングしてくれるので、使用前と比較すると歯に汚れが付着しにくくなります。

光触媒により上記の流れが繰り返されることにより歯が白くなる効果を発揮します。

まとめ

この記事では、光触媒とは何か、どんな成分があるのか、どうして歯が白くなるのかを解説してきました。

光触媒に使われる成分も化粧品などに使われている危険の少ない成分なので安心です。

歯の黄ばみは人の印象を大きく変えるので、少しでも白い歯を維持したいものですね。

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